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☆キマキマ☆さま宅カルシーちゃんお借りしました!
ご本人様のみのお持ち帰りでお願いします



彼女に出会うなり、シーツをかぶったおばけはわあああ、と声をあげた。
ハロウィンは、仮装した子供たちが奇声を上げるのが許される日だ。
それでもそのおばけが上げた声は、奇声というより歓喜の声に近かった。
突然白シーツのおばけがあげた声にビクリと大袈裟なまでに肩を震わせたカルシーは、
その場から数cm浮いてしまったような気さえして恥ずかしさのあまりそろそろとあたりを見回した。

「僕だよ、カルシ―ちゃん」

そういいながらすり寄って来た白おばけ、僕だよと言っても顔が見えないのでは誰なのか分からない
カルシーはぎょっとしてまた数cm後ろに下がる。下がったときに、カルシーにはシーツおばけの足もとが見えた。
カルシーが一歩下がるたび、ぺたぺた、と足音を立てて近寄ってくるその素足の持ち主、カルシーには一人しか思い浮かばなかった。

「鯉壱?鯉壱であってる?」
「僕だよー」

ぺたぺたよろよろと自分に向かって両腕を伸ばしながら前進してくるその見た目には恐怖心をあおられるものがあるが、
それでもその腑抜けた声を聞いた瞬間、カルシーにはこのおばけの正体がわかった。
白シーツを引っぺがすとその中から出てきたのは、見覚えのある金色のおかっぱ頭。
このおばけ、シーツの下でこっそりチョコチップクッキーを齧りながら歩き回っていたようで、
彼の手にはしっかりとクッキーのバスケットが握られていた。

「カルシーちゃんは魔女の格好してきたの?かわいいね!」

チョコチップクッキーを差し出しながら鯉壱はいつものゆるゆるとした笑顔を浮かべるから、
カルシーもクッキーを受け取りつつ、つられて笑った。

「いきなり現れるからカルびっくりしちゃったよ?鯉壱、シーツおばけぴったりだね」
「そう?カルシーちゃんも似合ってるよ」
「ううん、そういうんじゃなくてさ、カル一瞬、ドキッとしちゃったもん」

うわ、おばけだっ!!って!!そう言うドキドキって、まさにハロウィン!って感じだよね
大袈裟に飛びあがって見せる彼女に、鯉壱は声をあげて笑う。
こんなシーツおばけ、怖がられないと思ってたけど、
小さく呟いた鯉壱の声を、カルシーは聞き逃さなかった。

「カルシーちゃんが怖がってくれたなら、これにしてよかったよ」

にこりと微笑む鯉壱が、カルシーの仮装を眺めて続ける。

「でもね、問題が一つあるんだ」
「問題?」
「うん」

カルシーが疑問符を飛ばすと、鯉壱は頷いてまたシーツをかぶりなおした。
真っ白いおばけが、ちょこんとその場に現れて、またもぞもぞと中でやっている。
きっとクッキーのバスケットを持ちかえているのだ、鯉壱ったらクッキー置けばいいのに、
そう口を開いてしまえば、「カルシーちゃん、今日はハロウィンなんだよ?」と唇をつきだす鯉壱の顔が容易に想像できるので口は閉じたままにしておいた。

しばらくもぞもぞが続き、それが終わると、白おばけ、もとい鯉壱は突然バッと両腕を前に突き出した。
カルシーがびっくりしてまた後ろ一歩に下がると、白おばけは両腕をつきだしたままぺたぺたよろよろし出すのだ。
その姿が意味するところ、つまり。

「前が……見えないんだね?」
「そうなんだ!」

困っちゃったよ、と鯉壱は腕を前に突き出してカルシーを探しながら嘆いた。
シーツおばけは前が見えていなかったのである。不審な動きになって当然だ。

「このクッキーはね、僕が配っていいよって、緑露ちゃんにもらったんだ」

シーツを脱ぎながら鯉壱は続ける、
でも仮装しながら配るクッキーじゃなきゃ、何の意味もないよね?

「そんなことなら、カルに任せてよ!」

カルシーは鯉壱の言葉ににこりと微笑んだ。
それからシーツをもう一度鯉壱にかぶせ、もう一度もぞもぞを待つ。
それからカルシーは、また腕をあげた鯉壱のキョンシ―のような格好に思わず吹き出しそうになりながら、その手にそっと自分の腕を握らせた。

「カルが、鯉壱をひっぱってってあげる。転んだり、ぶつかったりしないようにね」

カルシーの頼もしい一言に、その手につかまった白おばけはこくんと一つ頷いて見せた。
真っ白いシーツの下、そこに隠れてしまった鯉壱の表情を、カルシーは確認することはできないけれど

「ありがとう、カルシーちゃん」

その一言で、彼の笑顔は十分カルシーに伝わったようだった。

 

かくれんぼゴースト

(ぼくらはだーれだ!)



***
☆キマキマ☆さま宅カルシーちゃんお借りしましたー! 遅れちゃってすみませんゴッゴッ もう11月後半とかひぃっいつのまに!!?((( いつもカルシーちゃんには鯉壱の手を引っ張ってってもらってるイメージなので(勝手に)今回もぐいぐい引っ張ってってくれる元気な彼女らしいところをみせてくれるんじゃないかなぁと妄想妄想うふふ…´///` カルシーちゃんのチビ魔女コスとか…知らないうちに鯉壱が5回ぐらいかわいいかわいい言ってましたあわてて直しました可愛いから仕方ないよね鯉壱…!!/// 前回に引き続きほのぼのとクッキーを齧りつつ二人であちこち回りながらトリックオアトリートを宣言していればいいなあと思いつつ、楽しく描かせて頂きました!! 宜しければお持ち帰りくださいませ…! カルシーちゃん、パーティーに来てくれてありがとうございました** ☆キマキマ☆さま、ステキなモデルさんをどうも有り難うございました!! また機会がありましたら宜しくお願いいたします!



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無題
うわわわまたしてもかわいらしい絡みをありがとうございます^//^
前回も今回もほのぼのとかわいらしすぎてもう・・・!もう!
前が見えない鯉壱くんがかわいすぎて顔が緩みっぱなしです。
すてきな小説をありがとうございました!
こちらこそ、またの機会がありましたらよろしくお願いたします!
☆キマキマ☆ 1203 1503 ( Sat ) edit
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